琥珀の本物?偽物?自宅で1発!見分け方

琥珀

琥珀のルースやジュエリーをお持ちですか?

琥珀とは、何億年も前に存在した木の樹脂が、化石となったものです。なんだか、とてもロマンのある宝石ですよね。

ただ残念なことに、市場には琥珀の偽物も多く出回っています。

この琥珀は本物?それとも偽物?う~ん、今すぐ知りたい!

こちらではお手持ちの琥珀が本物か偽物かどちらの可能性が高いか、を自宅で簡単に確認することができる手法をお伝えします。

ぜひ、今すぐ試してみてくださいね。

琥珀の偽物はプラスチックが多い

琥珀

琥珀の偽物には、コパールや練り琥珀、ガラス、圧縮琥珀やアンブロイドなどといった、多くのものが出回っています。

この中で一番多いのが、プラスチックで作られた偽物です。

色はもちろんですが、中に虫を入れるなど本物そっくりに作られています。特にフェノール樹脂を原料とするベークライトは、パッと見だけでは分からないほど上手に作られています。

プラスチックの偽物と本物の見分け方

では、琥珀が本物かプラスチック製の偽物かを見分けるには、どうすれば良いのでしょうか。
真偽を見分ける実験方法をいくつかご紹介しましょう。

飽和食塩水の中に入れる

琥珀が本物か偽物かを見分けるのに、最もおすすめしたい実験方法が、こちらの『食塩水に入れる方法』です。

まず、以下のものを準備してください。

用意するもの

  • 透明な瓶または容器(ガラスコップなど)
  • 食塩(できるだけ大量で)
  • 琥珀(ルースかビーズに限ります)

実験方法

  1. 容器の8分目程度までぬるま湯を入れます。
  2. ぬるま湯の中に、食塩を入れます(溶けきれないほど大量で)
  3. 食塩水を良くかき混ぜて、室温に戻るまで待ちます。
  4. 琥珀と思われる石を入れます。
  5. 本物の琥珀は、食塩水の中で浮きます。沈んだら、プラスチックです。

↓ 浮いた!本物かも♪

↓ 沈んだ…プラスチックかも。。

本物が食塩水中で浮く理由

実験の結果、食塩水の中で本物は浮き、プラスチックは沈むということが分かりました。

なぜ、このような違いが出るのでしょうか。

それは、比重の違いなのです。

比重は、まず食塩水が1.11です。
そして琥珀が1.08、プラスチックが1.1以上
あります。

つまり1.08の琥珀は、1.11の食塩水よりも軽いので、プカリと浮くのですね。反対にプラスチックは1.1以上と食塩水と同じか重いため、どしーんと沈んでしまうのです。

※注意点:プラスチックでも気泡の量によって比重が変わってしまうため、沈まない場合もあります。

また、ジュエリーに加工された琥珀は、金属や糸などの重みで沈んでしまうためこの実験はあくまでもルースやビーズにのみ適用されるものとお考えください。

針を刺す

さらに最近は、ハイテクプラスチック琥珀という、高級なバルト琥珀の偽物が出回っています。

これを本物と見分けるには、針を刺して実験します。

実験方法

  1. 針を熱します。
  2. 琥珀にブスッ、と針を刺します。
  3. 匂いを嗅いでください。匂いが『松やに』っぽければ琥珀。『合成樹脂』っぽいならプラスチックの偽物です。

ナイフを使う

もう一つの実験法に、ナイフを使うという方法があります。

ナイフで表面に傷を付けると、本物は粉状になってパラパラと落ちます。プラスチックは、薄片(スライス)状になってホロリと落ちます。

しかしこの方法では本物と偽物の区別は付きますが、琥珀の表面を傷つけてしまいますので、大切やルースやジュエリーにはあまりおすすめできませんね。

練り琥珀とは

他にも琥珀の偽物として有名なものに練り琥珀がありますが、練り琥珀とは以下のようにして作られたものです。

  1. 形の悪い、極小の琥珀を集める。
  2. 200度以上で加熱して、柔らかくする。
  3. 加圧して、大きなサイズの琥珀に変身させます。

そう、練り琥珀は、本物の琥珀から作られています。そのため比重が本物と同じとなり、食塩水に入れると浮きます。
ということで、食塩水に入れる方法での練り琥珀か本物の琥珀かの判断は難しいといえますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

琥珀が本物かプラスチック製の偽物かを今すぐ見分ける、簡単な実験方法をご紹介しました。

いくつかの方法がありますが、やはりおすすめできるのは食塩水です。

琥珀が本物であっても傷付ける心配がなく、ご家庭にある物だけで安全に実験ができるからです。

そして、実験結果は浮くか沈むかという分かりやすさです。琥珀をお持ちでしたら、ぜひ試してみてください♪

ただし、練り琥珀などこの方法では見分けられない偽物もありますので、本当に真偽を確かめたい場合はやはりプロの鑑別機関に見てもらってくださいね。

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カラッツ編集部 監修