ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。
ダイヤモンドの鑑定書がない場合の買取価格
ダイヤモンドの買取の仕事に携わっていると、「ダイヤモンドの鑑定書を失くしたけど買取価格は変わってしまいますか?」「もともとダイヤモンドの鑑定書がないけれど、鑑定書があったほうが買取価格は高いのですか?」という質問をされることがよくあります。ダイヤモンドの4Cの判断をできる買取業者の場合は、ダイヤモンドの買取金額はほとんど変わりませんが、判断できない業者は驚く程安い金額を提示される場合があります。
ダイヤモンドの4Cを聞いてみる
ダイヤモンドの鑑定書がないダイヤモンドを買取業者に持ち込む場合は、買取業者に4Cを教えてくださいと聞くように回答しております。
ダイヤモンドに詳しくない業者は困惑するため、安い金額を提示するダイヤモンド買取業者だと判断がつくと思います。ただ、実際には、鑑定書があるダイヤモンドの方が珍しいので、ダイヤモンドの鑑定書がない場合の4Cの見方簡単に説明していきます。ちなみに、ダイヤモンドの4C(ヨンシー)とは、カラット、クラリティ、カラー、カットの4つのCのことです。
ダイヤモンドのカラット数の判断
これは4Cのなかでもっともわかりやすいです。カラット数=重さなので、大きいければ大きいほど価値があがります。参考までに、一粒ダイヤだとの婚約指輪だと、大体0.3ct~のものが多く、1ct近くになるとかなり存在感がある印象をうけると思います。カラット数は、通常ジュエリーの金具やリングの部分に数字の刻印が打ってあるので、見れば誰にでもわかります。
ダイヤモンドのクラリティの判断
クラリティとは、透明度のことです。ダイヤモンド表面の傷や、内包物(インクルージョン)がどの程度かを表します。最も良いものは、F(フローレス)で、ルーペで除いてもでインクル―ジョン、ブレミッシュがともに見られないダイヤモンドです。その後は、IF(インターナリーフローレス)、VVS1、VVS2(ベリーベリースライトリ―インクル―デッド)、VS1、VS2(ベリースライトリ―インクル―デッド)、SI1、SI2(スライトリーインクルーデッド)、I1、I2(インクルーデッド)と続きます。
ダイヤモンドをルーペで見る前に、肉眼でもダイヤモンドの内包物が見える場合はSI2以下と判断することができます。ダイヤモンドのクラリティがSI2以下になるとルーペで細かくチェックしていきます。10倍ルーペで判断できるダイヤモンドはVS1が限界でそれ以上は、顕微鏡か20倍ルーペでダイヤモンドの内包物を細かく見て判断していきます。VVSクラス以上のダイヤモンド買取価格は希少性が高いために買取価格が高くなる傾向があるため、顕微鏡で判断することが多いです。
ダイヤモンドのカラーの判断
ダイヤモンドのカラーは、無色透明をDとし、その後はE、F、、、と続きます。ダイヤモンドのカラーを判断する前に、昔から使っているダイヤモンドの場合はホコリや垢がついている場合が多いため、水で洗浄させてもらってから、真上、横、後ろからダイヤモンドを見てからダイヤモンドカラーを判断します。カラーの判断は難しく、またダイヤモンドの買取価格はこのカラーで大きく変わってくるため、Hカラー以上の場合はマスターストーンと比較してから判断していきます。
ダイヤモンドのカットの判断
ダイヤモンドのカットは、最も良いものがEXCELLENT、そのあとはVERY GOOD、GOOD、FAIR、POORと続きます。
ダイヤモンドを真上からみてテーブルが大きすぎないか、ガードルが厚すぎないか、キューレットが大きすぎないかを一つ一つチェックしていきます。
カラッツ編集部 監修
ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。