ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。
真珠(パール)は、ダイヤモンドに次いで、身近なジュエリーだと思います。真珠のネックレスやリングは冠婚葬祭のために自分で買いそろえたり、卒業や就職の記念にプレゼントでもらったり、真珠は人生の節目で活躍することが多いアイテムかと思います。それゆえに、真珠はジュエリーボックスのなかでどんどん増えていき、使わないものも出てくるでしょう。
不要になった場合、どなたかにお譲りするか、もしくは売るかだと思います。買取店や質屋によっては、真珠は買取できません、数百円しか値段がつかなかったという声を聞くことが多々ございますので、今回は街の買取店や質屋で真珠(パール)を売る場合に、高く買取してもらうにはどうしたらいいかをご紹介いたします。
目次
真珠の高価買取は難しい2つの理由
その① 真珠は、劣化しやすい
真珠は、ダイヤモンドなどの石と違い、高価買取をしてもらいにくいと言われています。その理由は、まず、真珠は有機物であるため、石と違って痛みやすく、経年変化で痛みが出やすいです。そのため、家族から受け継いだものや、古いものである場合、手入れもしっかりされていて保管状態がよくなければ、なかなかいい買取価格をつけてもらうことは難しいです。
また、真珠のネックレスには、糸が通してあるのですが、これも金属とは違って、使用や経年変化によって、伸びたり、切れたりすることが起きやすいです。買取店に持ち込んだ際、糸の状態が悪いと、高い買取価格をつけてもらうことはむずかしいです。
その② 真珠のジュエリーの地金の量
ほかに、真珠の買取が難しい理由の一つとして真珠のジュエリー、特にネックレスは、地金があまり使われていないことが多いです。普通のジュエリーは、チェーン部分と、トップの部分にK18やプラチナなどの地金が使われているため、買取の際は、最低でもその地金の重さ分の買取価格はつけられます。ですが、真珠のネックレスは、金具部分にしか地金が使われておらず、金具部分も、よほどいいものでない限り、シルバーなどの金属が使われています。したがって、普通のジュエリーよりは、地金の分、低めの買取価格になってしまう可能性が高いです。
真珠を高く買取してもらう3つのコツ
上記で説明した通り、真珠を高く買取してもらうことはなかなか難しいですが、真珠のジュエリーの使い方や、保管方法などに気をつけるだけで、買取価格がプラスになります。
その① 真珠のジュエリーの使い方、保管
真珠は、汗、水、化粧品などの液体に弱いです。真珠は、汗をかきやすい夏には、出来るだけつけないようにしたほうがよいです。もし付ける場合は、汗をかきやすい地肌に触れないように洋服の上からつけるようにするのがよいでしょう。また、水にも弱いため、真珠のジュエリーをつけたままシャワーをあびたり、指にはめたまま手を洗うことはあまりおすすめできません。
化粧品や香水やヘアスプレーなども、真珠が痛んだり、変色、変質の原因になるため、付ける際は注意が必要です。また、季節に関わらず、真珠のジュエリーをはずした後、ジュエリーボックスに収納するまえにはかならず専用のクロスか、柔らかい布などで拭いてから収納するようにしてください。これだけでも、長い目で見ると、真珠の光沢がずいぶん変わります。
詳しい真珠について説明・取扱・保管は、こちら。
その② 真珠の糸替え頻度
真珠の買取のために、わざわざお金を払って糸替えするのは本末転倒だと思いますが、日頃から、真珠のジュエリーを長く、大切に使用するためには、定期的な糸替えが必要です。糸替えは、真珠のジュエリーを購入したお店にお願いするか、プレゼントなどの場合でも、宝石店に持ち込めば、ほとんどのお店が対応してくれます。真珠のネックレスの糸替えの頻度は、一年〜長くても数年に1回をおすすめします。料金は、アフターケアがしっかりしたお店だと無料か、有料であっても数千円程度です。糸替えをしていないと、真珠同士の間に隙間ができて、見た目が良くなかったり、糸が突然きれて、真珠の珠を無くしてしまうこともあります。
その③ ブランドの付属品や鑑別書、保証書
ブランド品の真珠ジュエリーの場合は、箱などの付属品、また、ブランド品でない場合でも、鑑別書や保証書があれば、買取の際にはかならず持参しましょう。ブランドの付加価値がついて高くなったり、鑑別書や保証書があれば、買取店が買い取ったあと、業者や消費者に転売する際に売りやすくなるため、高く買取してくれる可能性がアップします。
以上が、真珠を高く買取してもらうコツです。
カラッツ編集部 監修
ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。