シルクのような独特の質感と輝きが美しいパール。
鉱物ではなく、貝から生まれる有機質の宝石です。
パールと聞くと、フォーマルな印象が強いですが、日常使いやカジュアルな装いに馴染むデザインのものも増えており、さらに身近な宝石となっています。
パールネックレスも、年齢問わず、装いも選ばない合わせやすさが人気なことから様々なブランドで、実に幅広くデザイン展開されています。
今回はパールネックレスについて、特徴、デザイン傾向、保管とお手入れ方法、そしてタイプ別2020年におすすめしたいブランド10選など、ご紹介したいと思います!
目次
パールネックレスについて
パールネックレスと一口に言っても、何を基準に選ぶかは人それぞれ。
シーンによって使い分けがしやすいため、TPOに合わせて選ぶのがおすすめです。
では順番にご紹介しますね!
特徴
パールネックレスは、直径サイズによって印象が変わり、身につけやすいシーンも若干異なります。
例えば、結婚式に身につけるパールネックレスは華やかさがあれば何でも大丈夫ですが、お葬式に身に着けるパールネックレスは今でも厳格な傾向にあります。
アコヤ真珠のホワイト、グレーなどから真円の9mm以内を選び、長さは60cm以内の一連のものが好ましいです。
冠婚葬祭で最も活躍するサイズを表にまとめました。
パールの直径 | 印象やシーンなど |
7.0-7.5mm | 普段使いから冠婚葬祭、首の細い方に。少しきちんとしたお出かけにも。 |
7.5-8.0mm | 最も定番のサイズで冠婚葬祭に必須。年齢も問いません。 |
8.0-8.5mm | エレガント度がアップするサイズ。代々受け継いでいくジュエリー。 |
8.5-9.0mm | 余裕を感じる年齢層に似合うボリューム。50代から上におすすめ。 |
パールネックレスを選ぶ参考にしてみてください。
デザインの傾向
パールネックレスにはさまざまなデザインが存在します。
王道といえば、お葬式などでも付けられる、パールが一連に繋がったもの。
他にもゴージャス感が増す、二連、三連のものもあれば、一粒でシンプルなデザインのもの、他の宝石などと組み合わせたカジュアル感が強いものなど、色んなシーンに合わせて選ぶことが可能です。
また、パールの形も様々で、よく目にするのは、真円のラウンドや楕円のものですが、ドロップ型のものや横に縞の入ったようなひだのあるサークル、ごつごつとしたバロックもあります。
フォーマルなシーンで使いやすいのは、ラウンドやオーバル。
その他は個性がありファッショナブルな印象が強く、デイリーに馴染みやすいデザインに使われることが多い印象です。
パールネックレスの保管とお手入れ方法

パールは非常にデリケートな宝石です。出来るだけ長い期間美しい光沢を保つためにも、パールの保管方法とお手入れ方法をご紹介します。
パールネックレスの保管方法
乾燥、過度な湿気、直射日光を避けてください。
温度差にも弱いので、パールネックレスを身に着けた状態でコンロの前に立つ、または暖を取るのも控えた方が良さそうです。
紫外線に当たると退色や変色することも。
直射日光が当たらない場所か箱に入れて保管することをオススメします。
傷つきやすいので、他のジュエリーとぶつからないように、個別にしたり仕切りを入れるなどすると良いでしょう。
パールネックレスのお手入れ
食べ物などの酸や果汁、ヘアスプレー、香水、除光液などはパールのもつ独特な風合いを損ねてしまう恐れがあります。
ヘアスプレーや香水などが掛かってしまわないよう、パールネックレスはメイクアップ後に身に着けるようにしましょう。
また、使用後には必ず汗や皮脂汚れを乾いた柔らかい布やセーム革などでふき取ってください。
万が一、酸や果汁、ヘアスプレーなどよほど酷い汚れが付いた場合は、そのままにせず、なるべく早めに水でふき取ることをオススメします。手順は
- 固めに絞った柔らかい布で水拭きする。
- 乾いた柔らかい布で水分を優しく完全にふき取る。
- 自然乾燥させる。
です。水でつけおき洗いする、水道水で洗うなどを行うと、糸が緩んだり糸まで乾かず切れてしまう原因にもなります。
基本的には柔らかい布やセーム革でふき取るだけにし、よほどひどい汚れが付いてしまった場合のみ水拭きをするようにして下さいね。
2020年ネックレスの流行
2020年のトレンドにパールも入っています。
ラグジュアリーなパールネックレスというよりも、ボリュームのあるコンテンポラリージュエリー的なデザインが注目されているようです。
パヴェのように小粒パールが敷き詰められたものや、大粒のシロチョウパールもキートレンド。
ロングタイプのものや、サイズの違うパールネックレスとの重ね着けも素敵です☆
フォーマルなシーンにオススメの一連パールネックレス4選
では、2020年にオススメしたいパールネックレスについて、シーンやタイプ別に4つに分けてご紹介してみたいと思います。
まずは、王道、フォーマルなシーンにも幅広く活躍してくれる一連パールネックレスからです!
ミキモト

パールといえばミキモト、ミキモトといえばパールといっても過言ではないほど、パールジュエリーを紹介する上で欠かせないブランドですね。
日本を代表するハイジュエラーの一つとしても有名です。
養殖真珠を初めて作り出した養殖真珠のオリジネーターであるミキモトのパールは、選び抜かれた最高品質のアコヤ真珠のみを使用。
「ミキモトパール」は日本だけに留まらず、世界中で揺るぎない信頼とネームバリューをもっています。
購入後のアフターケアが万全なのもうれしいですね。
真珠の養殖から始まった老舗ジュエラーならではの、ワンランク上のパールはこの上なく美しく淡い光を放ちます。

■パールネックレス WK
・アコヤ真珠:約6.0mm~約8.5mm
・全長約42cm
・¥220,000~¥1,100,000(税込)
価格帯は、パールの直径サイズによって変わり、約6mmから6.5mm未満のもので¥220,000(税込)、一番大粒とされる約8mmから8.5mm未満のもので¥1,100,000(税込)となっています。
MIKIMOTOの頭文字であるMのモチーフがワンポイントにあしらわれているのもミキモトのパールネックレスの特徴。
フォーマルにはもちろん、カジュアルなワンピースに身に着けても馴染んでくれます。
まさに一生もの、親から子に何代にも渡って受け継がれていくパールネックレスを提案するジュエラーであるといえます。
大月真珠

1930年創業のパールを主に扱う日本のジュエラー。
日本のパールジュエリーというとミキモトやタサキが有名ですが、実は大月真珠もトップクラスの取り扱いシェアを誇り、多くの海外ブランドが大月真珠のパールを使って商品を打ち出しているほど、業界内では名高いブランドです。
また真円の真珠を大きく成長させる「球形真珠形成法」の特許取得や一般的に2個入れと呼ばれる挿核技術の開発・確立を行ったのも大月真珠だといわれています。
真珠養殖業の発展に貢献してきた企業の一つといえるかもしれませんね。

■8.0mm アコヤ真珠ネックレス
・アコヤ真珠:8.0mm
・シルバー925、ゴールドコーティング
・ネックレス全長40cm+クラスプ2.0cm
・¥87,340 (税込)
大月真珠公式の通販サイト「ムーンレーベル」では、商品に使われるパールの評価が細かく書かれており、同じ直径でも評価別で価格も変わります。
幅広い価格帯のパールネックレスが提案されているので、タイミングが合えば上質な8mmアコヤ真珠のネックレスが、6万円代で手に入ることも。
パールの種類や色も豊富で、とにかくパールのネックレスが欲しいという方には特にオススメです。
GINZA TANAKA (ギンザ タナカ)

創業1892年、田中貴金属ジュエリー直営店のGINZA TANAKA。
ゴールドはもちろん、プラチナ、エンゲージなどのジュエリーに、宝飾品や工芸品も取り扱う日本のジュエラーです。
比較的手に入れやすい価格帯のジュエリーが多い印象もありますね。

■アコヤ真珠2点セット
・アコヤ真珠:7.5mm~8.0mm
・ネックレスクラスプ:シルバー
・イヤリング金具:Pt900
・ネックレス長さ約42cm
・鑑別書付
・¥99,000(税込)
通販限定品ですが、ともに7.5mmから8mmのアコヤ真珠が使用された、ネックレスとイヤリングのセットが¥99,000(税込)。
ピアスタイプも提案されています。
桐箱に入って糸替えサービス券も付いているので、保存にも困りませんしメンテナンスもばっちり。
長く身に着けられるパールネックレスをお探しの方へ。
WAKANA (和奏)

長崎県壱岐市にアコヤ真珠の養殖場をもつ上村真珠とセントピュールのコラボレーションで生まれた純国産の真珠を使ったブランド、WAKANA (和奏)。
WAKANA (和奏)ではアコヤ真珠本来の美しさにこだわり、真珠層の巻きが厚い「越物」といわれるパールのみを使用しているといいます。
汗や水に弱いとされ、光沢がなくなってしまいがちなパールですが、真珠層に厚みがあると光沢が美しく、耐久性が高くなり、一般的なパールと比べると美しい状態を長期間楽しむことが出来るのだそうです。
また、赤い染料を使って美しさを強調する、調色処理が施されることも多いといわれるパールですが、WAKANA (和奏)のパールは無調色。アコヤ本来の色を楽しむことができるかもしれませんね。
価格帯はパールの直径サイズで変わり、7mmUPのネックレス+イヤリングのセットで¥198,000(税込)、8.5mmUPのネックレス+イヤリングのセットで¥385,000(税込)から取り揃えています。
スタンダードなデザインで上質なパールネックレスを探している方におすすめです。
シンプルな一粒パールネックレス3選
次に、最も日常的に使いやすい、シンプルな一粒パールネックレスを3つご紹介したいと思います。
ティファニー

世界的知名度を誇る、創業180年の老舗ジュエラーティファニー。
ティファニーのパールジュエリーは、フレッシュウォーターパール(淡水パール)を中心に、サウスシーパール(シロチョウパール)やアコヤパール、タヒチアンパール(クロチョウパール)を使ったジュエリーが豊富に取り揃えられています。
フォーマルなデザインだけでなく、ファッショナブルで日常使いしやすいデザインが多いのも、ティファニーのパールネックレスの特徴。

■サウスシー パール リンク ペンダント 18K ゴールド 約41cm
・サウスシー ホワイトパール 9.5mm~10mm
・K18イエローゴールド
・¥242,000(税込)
「ハードウェア」から提案された新作デザインの サウスシー パール リンク ペンダント。
あしらわれたサウスシーホワイトパールは、9.5mmから10mm。
K18イエローゴールドのリングが取り巻き、パール一粒タイプのデザインながらも存在感があります。
同じデザインで、パール部分がサウスシーゴールデンパールやタヒチアンブラックパールで18Kローズゴールドのものもあるようです。
上質でゴージャス感もある、一粒パールのネックレスをお探しなら サウスシー パール リンク ペンダントはオススメです。
カルティエ

世界五大ジュエラーの一つである、カルティエ。
1847年フランスでの創業以来、王族御用達ジュエラーとして名を馳せています。
「王の宝石商、宝石商の王」と言われるカルティエは、時代を先駆したデザインを提案し続けています。
カルティエでは、ブランドのアイコン的デザインでパールをあしらったネックレスを提案しています。

■C ドゥ カルティエ ネックレス
・アコヤパール
・K18ピンクゴールド
・¥180,400(税込)
Cドゥ カルティエはアルファベットのCがパールを支えるデザイン。
一粒タイプのデザインでシンプルですが、独特の個性と気品を感じさせます。
同じデザインでダイヤモンドがあしらわれたものが有名ですが、パールになると独特の柔らかい光がダイヤモンドとはまた違う魅力を引き出してくれそうな気がします。
気兼ねなく身に着けられるサイズ感なので、ビジネスシーンにもおすすめです。
ete (エテ)

ミルクが運営する、国内ジュエリーブランド。
ジュエリーをもっと自由に楽しんでいただきたい という想いから、シンプルに遊び心を加えたファッショナブルなデザインを多く展開しています。
身に着けやすく、カジュアルスタイルにもビジネススタイルにも馴染みやすいため、デイリーユースのジュエリーとして多くの女性から愛されています。
eteのパールジュエリーは5万円以下のものも多く、比較的良心的な価格帯が中心となっています。

PT900 パール ネックレス M
・本パール
・トップ:プラチナ900(ニッケルフリー)
・チェーン:プラチナ850
・¥37,400(税込)
eteが提案するPT900 パール ネックレスは、3種類のパールのサイズから選べます。
また、K18イエローゴールドでも展開されています。
パールの美しさが活かされたシンプルなデザインは、これぞ王道といった一粒タイプのパールネックレス。
タイムレスにお楽しみいただけること間違いなしです。
普段使いに丁度良いパールネックレス3選
そして最後に、カジュアルさの中に上品さも備えた、普段使いに活躍しそうなパールネックレスを3つご紹介します。
TASAKI(タサキ)

タクーン・パニクガルがデザイナーに就任後、「デインジャー」や「バランス」コレクションが流行し、グローバルブランドの一員となった、TASAKI。
今ではTASAKIと表記していますが、もともとは田崎真珠。その名前のとおり、パール一筋のブランドでした。
自社で真珠養殖場を持ち、世界で初めてマベ真珠の養殖に成功した企業でもあります。
上質なパールジュエリーを展開する傍ら、日本で唯一ダイヤモンド原石供給元から直接購入することが出来るサイトホルダーの資格も取得しており、ダイヤモンドの高度な自社研磨技術を認められたメゾンでもあります。
フォーマルなデザインはもちろんですが、タサキの強みは何といってもデザイン性の高さ。最高級品を日常に溶け込ませるグラフィカルなデザインは、今でも多くの女性を魅了し続けています。
タサキといえばバランス シグネチャー ネックレス。
ですが、2020年にお勧めしたいのは「バランス」の新作デザイン、 バランス クロス ネックレス です。
7.5mmのアコヤ真珠1粒×ダイヤモンド0.13ct ×イエローゴールドのもので¥319,000(税込)。
同じデザインで7.5mmと4.5mmのアコヤ真珠2粒のものもあり、そちらは¥231,000(税込)です。
「バランス」には多くのデザインが存在します。
それぞれ華やかさを兼ね揃えつつ個性的で、デイリーユースに活躍するデザインだと思いますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
ヴァンドーム青山

「上質な日常使い」をコンセプトとし、手にしやすい価格帯でありながら、質の良いジュエリーが揃うと定評のあるヴァンドーム青山。
ヴァンドーム青山の提案するパールネックレスは、シンプルで上品、それでいて可愛らしさも兼ね揃えているものが多い印象です。
雑誌媒体で多く取り上げられ、幅広い年代から支持されているのも納得できる気がしますね。
パールに馴染みのない方でも試してみたくなるデザインも揃っていますので是非チェックしてみて下さい。

■アコヤパール ネックレス
・アコヤパール
・K10イエローゴールド
・全長:約40cm
縦:約11.0mm 横:約9.0mm
・¥28,600(税込)
ご紹介するアコヤパール ネックレス は、雑誌にも掲載された新作デザイン。
K10イエローゴールドのスクエアモチーフの上に、アコヤ真珠が乗せられたモダンな魅力があります。
¥28,600(税込)と、手の出しやすい価格も嬉しいですね。
フラットなイエローゴールドの輝きと優しいパールの光が楽しめます。
主張が強くないので、ビジネスシーンでも身に着けられるデザインですね!
4℃

シンプルながらも本物の美しさを追求する国内ブランド。
比較的手の出しやすい価格帯も多く若い世代にも愛されています。
女性らしいデザインが豊富で主張が強すぎないので、ビジネススタイルにも合わせやすいですよね。
プレゼントとしても定番のブランドの一つではないかと思います。

■K18イエローゴールド ネックレス
・淡水パール
・ダイヤモンド
・K18イエローゴールド
・チェーン 40cm (37cm アジャスター 3cm)
・¥34,000+税
淡水パールとダイヤモンドが2石あしらわれたK18イエローゴールド ネックレス。
価格は¥34,000+税。
一粒パールですがペンダントタイプではなく、チェーンと一体となったデザインがオシャレです。
他にも色んなデザインのものが近い価格帯で幾つかありますので、気になる方はチェックしてみて下さいね。
最後に
今回は、シーン別に使えるパールネックレスのブランドをご紹介しました。
世界的に見ても、パールは日本のブランドが高い評価を得ていますので、ミキモト、タサキは圧倒的なネームバリューがあります。
フォーマルな印象の強い2ブランドですが、フォーマルだけでなくカジュアルラインもあり、特にタサキは個性あるデザインを活かしたパールネックレスに定評があります。
しかし新しいブランドの中にもこだわり抜いた品質と上品なデザインのパールネックレスを提案するところや、変質しやすいパールだからこそ、細やかなアフターケアに対応してくれるところも増えてきています。
今回ご紹介した10ブランドは全て、アフターケアの受けられるブランドです。
良かったらパールネックレスを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
カラッツ編集部 監修