みなさんはペリドットと呼ばれるカラーストーンをご存じですか?
ペリドットは8月のバースデーストーンであり、別名「イブニングエメラルド」と呼ばれるほど綺麗な輝きを放ちます。
今回は、そんな神秘的なペリドットの歴史や魅力をご紹介していきます。
ペリドットの歴史
「ペリドットを身に付けると雄弁になる」そんな言い伝えがあります。
古くは紀元前1500年に、エジプトで採掘された記録が残されており、その頃から宝石としてペリドットは珍重されてきました。
かつて十字軍が紅海に浮かぶセントジョンズ島から持ち帰ったとされていて、中世の教会では数多くペリドットが使用されています。ドイツのケルン大聖堂には、200カラット以上のペリドットが装飾されていることでも有名です。
19世紀にはヨーロッパやアメリカを中心に大流行し、人々はその美しく鮮やかなグリーンの輝きに魅了されました。
ペリドットの色味は優しいオリーブイエローから艶やかなライムグリーンまで、そのカラーバリエーションもさまざまで、好きな色を選べる楽しみも人気の理由でした。
しかし、流行とはやがて過ぎ去ってしまうもので、徐々に他のカラーストーンの人気に押されていきました。
今ではペリドットと言うと、バースデーストーンの一つという感覚しか持っていない方も多いかもしれないですが、ラウンドカットを楽しめるグリーンに輝く宝石の一つです。21世紀に入り再び人気に火が付く可能性も大いに秘めていると思います。
ペリドットの魅力
ペリドットはその独特なオリーブグリーンの色味が濃いほど価値が高いと言われており、中にはプロでなければデマントイドガーネットなどと見分けがつかないほど非常に色味の濃い美しいものもあります。
他のカラーストーンと比べてリーズナブルな値段で手に入るため、ジュエリー初心者でも親しみやすいところもペリドットの魅力の一つだと思います。
ファッションにも合わせやすいカラーの宝石であるため、シンプルなスタッドピアスやワンポイントのネックレスなど、日常のちょっとしたアクセントに最適なカラーストーンです。
ペリドットの石言葉は「幸福」「平和」「安心」など。
ペリドットの産地や特徴
ペリドットの主な産地は、アメリカ合衆国、中国、ミャンマー、パキスタンなどが挙げられます。
そして、鉱物の硬さを表すモース硬度は6.5~7.0であり手元から地面に落としてしまった場合に床が固かったり運が悪ければ割れる可能性もあるようなイメージです。
手入れは柔らかい布で拭くなど、丁重に扱いましょう。
宝石としてのペリドットの条件は、タイトルにもあるように橄欖(かんらん)石の一つである苦土橄欖石であることが求められます。
その美しいグリーンカラーは、昔からエメラルドと間違われるほどであり、かの有名なクレオパトラもエメラルドとペリドットを混同していたという逸話もあるくらいです。
最後に
昔からペリドットには不思議なパワーが秘められていると信じられており、その力で邪悪なものを跳ね返すとの言い伝えもあります。
太陽の石ともいわれるペリドット。あの輝く緑の輝きは見てるだけでも心が癒される気がします。
デザインによってはカジュアルにもフォーマルにも使える宝石だと思いますので、一つ持っていると色んなシーンに活躍してくれるのではないでしょうか。
カラッツ編集部 監修